本文へスキップ
AI Dev Cases
SiteGPT

Notionブログツールの“おまけ機能”から生まれたSiteGPT — インド人兄弟が2週間で作ったAIチャットボットは、自ら止めた新規登録でMRR半減を経て月商$13,000へ回復した

Bhanu Teja Pachipulusuが前作Featherの顧客サポート用に作ったチャットボットが独立した製品に。弟Sai Dheerajが合流し兄弟で運営し、新規登録を自ら止めてMRRが一時半減した時期を挟みつつ、無料ツール群のSEOで月商$13,000・有料130社超・累計$50万ドル超まで育てた。

公開日: 2026年9月10日3分で読了一次情報で検証済み · 6
月商換算
約195万円/月
ユーザー数
130
ローンチ
2023
Bhanu Teja PBhanu Teja P@pbteja1998Notionブログツールの“おまけ機能”から生まれたSiteGPT — インド人兄弟が2週間で作ったAIチャットボットは、自ら止めた新規登録でMRR半減を経て月商$13,000へ回復した

この事例の要点

  • 既存製品の顧客サポート用に作った“おまけ機能”を、独立した製品として切り出す
  • ゼロから観客を作らず、既存製品の顧客(約100人)を最初のユーザー・フィードバック源にする
  • ソロ開発が限界を迎えたタイミングで、信頼できる身内を共同創業者に迎える

どの痛点を、どう見つけたか

中小企業のサイトに『よくある質問』への即答をつけたいが、専任のカスタマーサポート担当を雇うコストは重い。多くの事業者は静的なFAQページを作るだけで満足し、実際に訪問者がその場で知りたいことには答えられないままになる。SiteGPTは自社サイトのURLを渡すだけでAIがコンテンツを読み込み、そのまま24時間対応のチャットボットに変換する——『専任スタッフを雇わずに即答体制を作る』という痛点を突いた。

背景とプロダクト

SiteGPTは、企業の自社サイトやドキュメントの内容を学習させ、訪問者からの質問にその場で答えるAIチャットボットを作れるツール。URLを渡すだけでAIがサイト内をスキャンし、ファイルのアップロードや生テキストの貼り付けにも対応する。95以上の言語に対応し、ブランドカラーやロゴでチャットボットの見た目をカスタマイズできる。

作ったのはインド・アーンドラプラデーシュ州出身のBhanu Teja Pachipulusu。大手フードデリバリー企業Swiggyでソフトウェアエンジニアとして8ヶ月働いたのち退職し、実家に戻って生活費を切り詰めながらインディーハッカーとしての活動を始めた。最初に手がけたのは、Notionのページをそのままブログとして公開できるツール「Feather」。15ヶ月かけて月商$6,000まで育て、ARRの3.5倍という評価で$250,000で売却した。

SiteGPTはこのFeatherの“副産物”として生まれた。2023年初頭、AI関連のツールがTwitterのタイムラインに溢れるのを見たBhanuは、週末を使って自分でも触ってみることにした。手元にはFeatherの顧客約100人がいて、全員がブログを持っている——そこで『このコンテンツについて答えるチャットボットを作れないか』と考え、着想からわずか2週間でSiteGPTをローンチした。Show HNとProduct Huntにほぼ同時に投稿し、Product Huntでは1日1位(Product of the Day)、900弱のアップボートを獲得する好発進となった。

その後4ヶ月間はBhanuが開発・サポート・営業のすべてを一人でこなしていたが、正社員として働いていた弟のSai Dheeraj Pachipulusuが仕事を辞めて共同創業者として合流。以来、兄弟2人・外部資金ゼロ・従業員ゼロという体制で運営を続けている。

料金

月払い: Starter $59 / Growth $129 / Scale $429(年払いだと実質 $39 / $79 / $259/月に低下)。ほか要見積もりのEnterpriseプランあり。ブランディング非表示・追加メッセージ枠(5,000件)はそれぞれ+$59/月のアドオン。7日間の無料トライアルあり。

拠点: インド

本人の発信(一次情報)

I didn’t expect my elder brother to publicly tweet about me 😀 I should have really achieved something great today… It’s definitely a first for me. Thank you @saidheeraj_96 for always being there for me through out everything… …and it’s awesome to be able to continue this Show more

Sai Dheeraj Pachipulusu
Sai Dheeraj Pachipulusu
@saidheeraj_96

Congratulations @pbteja1998 and @tibo_maker 🥳🎉. Bhanu, being your brother, I had the privilege to witness your journey from the front seat right from the moment you had quit your job. If I look into the past, I could clearly remember why and how you had quit your job, how many

Image
Reply
SiteGPT growth channels and tech stack

どうやって作ったか

  1. 既存製品の顧客サポート用に作った“おまけ機能”を、独立した製品として切り出す — 前作Feather($250Kで売却)の顧客約100人が全員ブログを持っていたので、『このコンテンツについて答えるチャットボットを作れないか』と考えた
  2. 着想からわずか2週間でローンチする
  3. URLを渡すだけでAIがサイト内をスキャンし、ファイルのアップロードや生テキストの貼り付けにも対応する、という導入の摩擦がない形にする
  4. 95以上の言語に対応し、ブランドカラーやロゴでチャットボットの見た目をカスタマイズできるようにする
  5. ソロ開発が限界を迎えたタイミングで、信頼できる身内を共同創業者に迎える(4ヶ月間の一人運営のあと、正社員だった弟が仕事を辞めて合流)
  6. 料金は年払いで$39・$79・$259の3段階+アドオン(ブランディング非表示・追加メッセージ枠は+$59/月)にして単価を積み増す
最初に出すまで
14日

どうやって広めたか

  1. ゼロから観客を作らず、既存製品の顧客(約100人)を最初のユーザー・フィードバック源にする
  2. Show HNとProduct Huntにほぼ同時に投稿し、Product Huntで1日1位(Product of the Day)・900弱のアップボートを獲得して初速をつくる
  3. エンジニアリング・アズ・マーケティング — XMLサイトマップ生成、メタタグチェッカー、URL抽出、サイトマップの分割・統合、AIによるFAQ生成など、実務者が検索して使う50以上の無料ツールを自社サイト上に公開する
  4. 各ツールがGoogleで単体で上位表示され、使いに来た開発者・マーケター・中小事業者がそのまま本体を知る導線にする(広告費で認知を買うのではなく、価値あるものを作ってトラフィックを作る)
  5. 伸び悩んだら新規獲得ではなく解約率の改善にリソースを振り向ける — 2024年末に新規登録を約3ヶ月間自ら停止し、MRRが$8,200まで落ちても既存顧客の保持に集中して解約率を過去最低水準まで下げた
  6. 月次の収益・支出・解約率を自らXで公開し続け、信頼とビルド・イン・パブリックの効果を積み上げる
最初のユーザー
前作Featherの既存顧客 約100人(全員がブログを持っていた)
初期の広告費
有料広告にほぼ頼らず、50以上の無料ツールによるSEO流入が主軸

再現できる手順

  1. 1既存製品の顧客サポート用に作った“おまけ機能”を、独立した製品として切り出す
  2. 2ゼロから観客を作らず、既存製品の顧客(約100人)を最初のユーザー・フィードバック源にする
  3. 3ソロ開発が限界を迎えたタイミングで、信頼できる身内を共同創業者に迎える
  4. 450以上の無料ツール(サイトマップ生成・メタタグチェッカー等)をGoogle検索経由の集客装置にする(エンジニアリング・アズ・マーケティング)
  5. 5伸び悩んだら新規獲得でなく解約率(チャーン)の改善にリソースを振り向ける
  6. 6月次の収益・支出・解約率を自らXで公開し続け、信頼とビルド・イン・パブリックの効果を積み上げる

実際に使ったチャンネル

つまずき・苦労

2024年末、Bhanuは新規登録を意図的に約3ヶ月停止し、その結果MRRは2025年1月時点で$8,200まで落ち込んだ(理由は本人の公開情報からは断定できない)。そこから新規流入で押し上げるのではなく解約率を下げる方向にリソースを振り向け、2025年8月には解約率5%未満・MRR成長率8%まで立て直した。派手な右肩上がりではなく、いったん落ち込んでから回復した軌跡であることは正直に記しておく。

深掘り分析

【深掘り】外部資金ゼロ・広告費実質ゼロの兄弟2人チームが、浮き沈みを経て月商$13,000規模まで育てた運営の中身を5つの角度から分解する。

エンジニアリング・アズ・マーケティング:50以上の無料ツールという“作る広告”

SiteGPTは有料広告にほぼ頼らず、XMLサイトマップ生成、メタタグチェッカー、URL抽出、サイトマップの分割・統合、AIによるFAQ生成など、実務者が検索して使う50以上の無料ツールを自社サイト上に公開している。各ツールがGoogleで単体で上位表示され、使いに来た開発者・マーケター・中小事業者がそのままSiteGPT本体の存在を知る導線になっている。広告費で認知を“買う”のではなく、価値のあるものを作ってSEOのトラフィックを“作る”やり方で、ここまで育ってきた。

なぜ新規登録を自ら止めたのか——急成長より先にチャーンを削る判断

2024年末、Bhanuは新規登録を約3ヶ月間、自らの判断で停止した。理由は公開情報からは断定できないが、結果としてMRRは新規流入が止まった分だけじわじわ下がり、2025年1月には$8,200まで落ち込んだ。多くの創業者ならここで新規獲得に資金を振り向けたくなるところだが、Bhanuは逆に『既存顧客をどれだけ長く保持できるか』に集中した。2025年8月の本人の月次報告では、解約率を過去最低水準まで下げ、同月のMRR成長率を8%まで戻したと公表している。

料金設計:年払い$39〜$259の3段階+アドオンで単価を積み増す

現在の料金体系は、月払いでStarter $59・Growth $129・Scale $429、年払いにすると実質額がそれぞれ$39・$79・$259まで下がる3段階構成(ほかに要見積もりのEnterprise)。ブランディング非表示や追加メッセージ枠(5,000件)は+$59/月のアドオンで積み増す設計になっている。130社超の有料顧客に対し平均単価は約$100/月で、多くの顧客がStarterより上のプランに寄っていることをうかがわせる。

兄弟共同創業というリスク管理——ソロの限界を身内の信頼で埋める

ローンチから最初の4ヶ月、Bhanuは開発・サポート・請求対応のすべてを一人でこなしていた。ソロ運営が限界に近づいたタイミングで、正社員として働いていた弟のSai Dheeraj Pachipulusuが仕事を辞めて合流し、共同創業者になった。見知らぬ他人を新たに採用するより、経緯を知り信頼できる身内を頼るという選択は、外部資金なし・低コスト運営を続けるうえで理にかなっている。

数字の幅をどう読むか——ARR $190K〜$300Kという出典差

SiteGPTの収益は取材時点・情報源によって表記に幅がある。2026年前半時点の複数の独立系メディア(SQ Magazine・Superframeworks・NexusBlog等)はMRR約$13,000・ARR約$300,000・有料顧客130社超でおおむね一致する一方、別の分析記事(FounderSpec)はARRを$190,000としている。データベース事業者getlatkaの推定(2024年時点で$300K ARR)とも整合する。本記事では複数ソースが直近で一致するMRR約$13,000をmrrUsdとして採用し、ARRの表記差は片方に絞らず併記した。

よくある質問

SiteGPTの料金はいくらですか?
月払いで$59〜$429、年払いなら実質$39〜$259/月の3段階に、要見積もりのEnterpriseプランを加えた体系です(2026年時点の公式サイト・複数の独立系メディアで一致)。
SiteGPTはどこの国の開発者が作っていますか?
インド・アーンドラプラデーシュ州出身のBhanu Teja Pachipulusuと弟Sai Dheeraj Pachipulusuの兄弟2人が、外部資金なし・従業員ゼロで運営しています。

全事例を横断した『集客の型』レポート(準備中)

個別の事例では見えない「どの集客手法が、どのカテゴリで、どれくらい効いたか」を全事例の数字から集計した有料レポートを準備しています。公開時に先行案内を受け取れます。

関連する事例