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AI Dev Cases
3AK

D1トラック選手2人がノーコードのRorkでコードを1行も書かずに作った3AK — 自前SNSの15万フォロワーを起点に、ローンチ初月$10K・約2ヶ月で月商$17K(RevenueCat検証)に到達

現役D1トラック選手のBraylin ByrdとChristian Racが、ノーコードツールRorkで作った陸上トレーニングアプリ。自分たちの15万人SNSフォロワーを起点に広告費ゼロで、ローンチ初月$10K・約2ヶ月で月商$17K(RevenueCat検証)に到達した。

公開日: 2026年7月13日3分で読了一次情報で検証済み · 3
月商換算
約255万円/月
成長期間
2ヶ月
ユーザー数
4万
ローンチ
2026
D1トラック選手2人がノーコードのRorkでコードを1行も書かずに作った3AK — 自前SNSの15万フォロワーを起点に、ローンチ初月$10K・約2ヶ月で月商$17K(RevenueCat検証)に到達

この事例の要点

  • 作る前に、特定ニッチで自分に信頼が集まる配信網(SNSフォロワー)を先に育てる
  • 需要は調査でなくDM/コメントから拾う——『教えて』が飽和した要望をそのまま製品にする
  • 非エンジニアでもノーコード(Rork等)でネイティブアプリを数日で出し、初月から課金を取る

どの痛点を、どう見つけたか

陸上選手や本気のランナーの練習まわりは、ツールがバラバラだ。ストップウォッチ、メモアプリ、動画の見返し、カロリー計算、コーチのメニュー——全部が別々で、しかも“陸上専用”に作られていない。BraylinとChristianはこの痛点をリサーチで見つけたのではない。自分たちのSNSに毎日届くDM——『どう練習してるの?』『メニュー教えて』——が、そのまま需要だった。痛点は“探すもの”ではなく、既に自分の受信箱に溜まっていた。

背景とプロダクト

3AK(Three Athletic Kings)は、陸上競技のトレーニングに特化したオールインワンのモバイルアプリ。AIによるフォーム(ストライド)分析、選手向けのカロリー・栄養トラッキング、カスタムのワークアウトプログラム、毎日のチャレンジ、GPSのラン計測、そしてアプリ内のAIコーチを1つにまとめている。散らばっていた練習ツールを“陸上専用”に束ねたのがコアだ。

作ったのはBraylin Byrd(Texas Tech)とChristian Rac(Texas Southern)という、8時間離れた大学に通う現役のD1トラック選手2人。2人は18歳になるまでに、せどり・デイトレ・散髪など複数のビジネスで5回失敗している。その過程で唯一積み上がっていたのが、陸上のリアルな練習コンテンツで築いたSNSのフォロワーだった。BraylinのInstagramは11.2万人、Christianは4.25万人。合計15万人超が、広告費ゼロで動かせる“自前の配信網”になっていた。

2026年1月、2人はこのアプリをRorkというノーコードのAIアプリビルダーで、コードを1行も書かずに構築してローンチした。Rorkはテキストの説明からネイティブのiOS/Androidアプリを生成するツールで、非エンジニアでも数日でアプリを出せる。3AKも、この“作らずに翻訳する”アプローチで生まれた。

結果は速かった。ローンチ初月で売上$10K、そこから約2ヶ月で月商$17K(直近28日$17,460、RevenueCatで検証)まで伸び、2ヶ月累計は$45Kを超えた。ユーザーは約4万人、App Store評価は4.7。しかもこの間、有料広告は一切使っていない。価格は当初$59.99/年から$29.99/年へ下げ、高校・大学のアスリートでも払える水準にして転換率を上げた。さらにShopifyでトレーニング教材も売り、日次$100〜200を上乗せしている。

料金

無料DL。App内課金は週$6.99〜$9.99 / 月$9.99 / 年$29.99〜$49.99(App Store 表記。同一期間に複数の価格が並ぶためA/Bテスト中とみられる)。

アプリ画面

  • 「Race Video Analysis!」の見出しと、走りの動画をAIが解析したフォーム診断レポートの画面。総合フォームスコア76、ストライド長78、姿勢と前傾85などの項目別評価が並ぶ
  • 曜日ごとの練習メニューが並ぶ週間トレーニング計画の画面。月曜は加速走(3×30m ブロック+1×40m)、火曜はテンポ走、木曜は最大速度(3×フライ30m)、土曜は試合日といった構成で、「Personalized Weekly Workouts!」の見出しが付く
  • GPSで走行中の記録を取る画面。現在のペース7:44/km、距離目標に対する進捗、経過時間や平均ペース、ペースの推移グラフと地図が表示され、下部に開始・停止ボタンがある
  • 走り終えた後の記録詳細画面。走行ルートを描いた地図の下に、距離3.18マイル、タイム25:48、平均ペース5:02/km、最高ペース、消費カロリー380、獲得標高42m、心拍などの数値が並ぶ

画像はApp Store・公式サイトの掲載画像を各提供元から直接表示しています(当サイトには保存していません)3AK

3AK growth channels and tech stack

どうやって作ったか

  1. 作る前に、特定ニッチで自分に信頼が集まる配信網を先に育てる(陸上のリアルな練習コンテンツでInstagram 11.2万人+4.25万人=合計15万人超)
  2. 需要は調査ではなくDM/コメントから拾う — 『メニューを教えて』という声が飽和した要望をそのまま製品にする
  3. 非エンジニアのまま、ノーコードのAIアプリビルダーRorkでコードを1行も書かずにネイティブアプリを構築する
  4. 散らばっていた練習ツールを『陸上専用』に束ねる — AIフォーム分析・選手向け栄養トラッキング・カスタムワークアウト・毎日のチャレンジ・GPS計測・AIコーチを1つに
  5. 価格は単価でなく転換率で設計する — $59.99/年から$29.99/年へ下げ、高校・大学のアスリートでも払える水準にする
AIに任せた範囲
実装はノーコードAIビルダーRorkが全面的に担当(2人ともエンジニアではない)。製品側の価値はAIフォーム分析とAIコーチ

どうやって広めたか

  1. 有料広告を一切使わず、自前の配信網(合計15万人超)にだけ売る
  2. 自分が当事者として住んでいる市場にだけ売る — 作り手が本物のD1選手であることが、他人には買えない信頼になる
  3. 『あの選手が作った』という理由だけで課金が起きる状態を作り、フォーム・練習の組み方・栄養の解像度で当事者性を証明する
  4. 同じ観客から二重に回収する — アプリの月額サブスクに加え、Shopifyでトレーニング教材も売り日次$100〜200を上乗せする
  5. オーガニックが主エンジンなので、マーケティングを完全に止めた期間にも積み上がる(2ヶ月累計$45K)
最初のユーザー
陸上の練習コンテンツで先に育てた自前のSNSフォロワー(合計15万人超)
初期の広告費
$0(有料広告は一切使用せず)

再現できる手順

  1. 1作る前に、特定ニッチで自分に信頼が集まる配信網(SNSフォロワー)を先に育てる
  2. 2需要は調査でなくDM/コメントから拾う——『教えて』が飽和した要望をそのまま製品にする
  3. 3非エンジニアでもノーコード(Rork等)でネイティブアプリを数日で出し、初月から課金を取る
  4. 4自分が当事者として住んでいる市場にだけ売る(偽装できない信頼が最大の広告になる)
  5. 5価格は単価でなく転換率で設計する(狙う客が払える水準へ下げてユーザー数を最大化)
  6. 6同じ観客からサブスク(継続)と教材の物販(即金)を二重に回収する(Shopify等)

つまずき・苦労

華々しい立ち上がりの裏で、BraylinとChristianは18歳になるまでにせどり・デイトレ・散髪など複数の事業で5回失敗している。3AKが速かったのは才能や運ではなく、その失敗の年月に地道に積み上げた“陸上コンテンツのSNSフォロワー”という資産が、ローンチの発射台になったからだ。積み上げた配信網は、6回目の挑戦で初めて実弾になった。

深掘り分析

【深掘り】3AKの本質は「アプリを作ってから客を探す」の逆——“観客が先、プロダクトが後”だ。順番を分解する。

需要は探すな、受信箱を読め

多くの個人開発者は『何を作るか』から始めて、作った後で集客に苦しむ。BraylinとChristianは逆で、先に陸上の練習コンテンツでSNSを育て、DMで届く『メニューを教えて』という声が飽和したところで、その要望をそのままアプリにした。これは“市場調査”ではなく“既に検証済みの需要の回収”だ。ローンチ初月で$10Kが立ったのは、運ではなく、需要が数年分たまった受信箱を換金しただけとも言える。個人開発者への含意は明確——アイデアより先に、特定ニッチで自分に信頼が集まる場所(=配信網)を持てるかが勝負を決める。

ノーコードは“作れない人”の言い訳を消す

2人はエンジニアではない。それでもRorkでコードを1行も書かずにネイティブアプリを出し、初月から課金を取った。ここでの学びは『技術力が参入障壁ではなくなった』こと。プロダクトの堀は実装の難しさではなく、(1)誰の痛点を (2)どれだけ具体的に解くか、に移っている。3AKの堀は“陸上専用に束ねたUX”と“作った本人が競技者である信頼”であって、コードそのものではない。非エンジニアこそ、この事例を『自分にもできる』の実弾として読むべきだ。

属している市場にだけ売る(=偽装できない信頼)

3AKが刺さるのは、作り手が本物のD1選手だからだ。フォームの見方、練習の組み方、栄養の考え方——これらは“陸上をやっている人間”にしか出せない解像度で作られている。だから広告に頼らずとも、フォロワーは『あの選手が作った』という理由だけで信頼して課金する。他人のニッチに後から参入した開発者には、この“当事者性”は買えない。自分が既に住んでいる市場を選ぶことが、そのまま最大のマーケティング資産になる。

価格は“上限”ではなく“転換率”で決める

当初$59.99/年だった価格を$29.99/年へ下げた。単価は半分だが、狙う客が高校生・大学生アスリート——可処分所得が小さい層——である以上、払える価格に寄せた方が総額は増える。安くした結果、転換率が上がり、ユーザー数が増え、そのユーザーがまたSNSで口コミを生む。価格を『1人からいくら取るか』ではなく『何人が払えるか』で設計したのが、規模の速さに直結した。

同じ観客から二重に回収する(アプリ×物販)

収益はアプリのサブスクだけではない。同じ15万人の観客に対し、Shopifyでトレーニング教材(プログラム)も売り、日次$100〜200を別立てで得ている。1つの配信網から、月額サブスク(継続収益)と買い切り教材(即金)の2レイヤーを回収する構造だ。配信網を持つ強みは、こうして“同じ客に複数の売り方ができる”点にある。個人開発者は、1本のアプリで終わらせず、観客資産を軸に商品を積み増す発想を持ちたい。

広告ゼロで伸びる=止めても止まらない

注目すべきは、有料広告を一切使わずにここまで来たこと。実際、彼らはマーケティングを“完全に止めた”期間にも$45K(2ヶ月累計)を積んだと報告している。オーガニックのコンテンツが集客の主エンジンだと、広告費という変動費に依存しないため利益率が高く、資金が尽きて止まるリスクも小さい。ノーコードで原価が低く、広告費もゼロ——だから初月から黒字的に回る。これは“資金ゼロの独立開発”というこのDBの軸そのものの、教科書的な実例だ。

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